投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 24 日 14:14:33:
【リヤド笠原敏彦】
サウジアラビアのタゥフィーク・アルレディリ・イスラム指導省副大臣はこのほど、毎日新聞と会見し、米軍を主体とするアフガニスタン攻撃について「国内全てのイスラム教指導者が反対している」と批判した。イスラム教の重要行事・ラマダン(断食月)中の攻撃続行を受け、聖地メッカ、メディナを抱える「イスラムの盟主」として拒否の姿勢をアピールしたものだ。
一問一答は次の通り。
―ラマダン入り後もアフガン攻撃は続いています。
◆世界中のイスラム教徒が怒りを表明している。米国がテロリストと罪のないイスラム教徒を明確に区別せず、アフガン全体を攻撃対象にしているためだ。一般市民に多数の犠牲者が出ており、サウジ国内の全ての宗教指導者が反対している。
―米当局は同時多発テロの容疑者の多くがサウジ出身者だとしています。
◆証拠は何も示されていない。仮に犯人の中にサウジ出身者がいたとしても、どこの国にもテロリストはおり、宗教や国籍を盾に非難するのは誤りだ。
―サウジは国内イスラム強硬派への配慮から、取締りに手緩いとの批判があります。
◆これまでに約1400のモスク(イスラム礼拝堂)を外国に寄贈しているが、それは「2大聖地の守護者」の立場から行ってきたものだ。我々自身が国内でテロの被害をもうむっており、外国で起こったテロがいかに我々に跳ね返ってくるかも理解している。教育やメディアなどあらゆる手段を使い、若者が過激な行動に走らないよう努めている。
―批判が誤解に基づくとするなら、何が原因なのでしょう。
◆西側メディアの報道はイスラムに対する無理解に基づくもので、中には意図的な批判としか思えないものもある。我々の側もイスラムを理解してもらおうとする努力を怠ってきた。サウジだけでなく、全てのイスラム教国が(西側諸国との)相互理解に努力しなければならない。
[毎日新聞11月24日] ( 2001-11-24-12:43 )