投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 22 日 10:03:35:
イスラエル軍が一部を占拠しているヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムで21日、軍の銃撃などでパレスチナ人3人が死亡した。17日のゼービ観光相暗殺以来のパレスチナ側の死者は20人を超えた。アラファト議長は紛争激化の危険性を訴えるが、過激派逮捕には及び腰で、イスラエル軍がさらに攻勢を強め、自治区中心部を制圧する可能性も出ている。
シャロン首相は21日の閣議で「軍事行動は自治政府の打倒が目的ではなく、テロ対策を取らせるため」と語った。
軍の作戦について、21日のイディオト・アハロノト紙は、(1)自治区の封鎖(2)自治区周辺部への侵攻(3)同都市部への侵攻−−の3段階があるとする。すでに軍は第1、第2段階を実施したが、「初期段階に過ぎない」として、都市部への侵攻の可能性を示唆する。
欧米諸国はアラファト議長にテロ対策を求めるが、自治政府筋はイスラエル軍の攻勢下では過激派摘発は難しいと語る。20日に議長と会談したロシア特使が「市民の犠牲を避けるためにテロ対策を」と求めたところ、議長が怒って大声を上げる場面があったという。
議長はテロ対策を突っ張ねつつ、「和平の崩壊」「民衆の受難」を訴える瀬戸際策に終始している。しかし、現役閣僚の暗殺の重大性からイスラエルの軍事攻勢に欧米の反応も鈍く、事態悪化に歯止めがない状態だ。(08:11)