投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 10 月 11 日 09:23:24:
アジア・太平洋軍事・諜報ニュース01-256号
○アメリカ人、ビン・ラディンを捕らえ損ねる。
10月10日、16:02
昨日、米国防長官ドナルド・ラムズフェルドは、今、アフガニスタンの標的が終日
爆撃に曝されると伝えた。専門家の強調によれば、昼間の航空打撃は、最初の
2晩でアメリカ人が事実上、タリバンの全ての施設を破壊した後に始まった。
数の乏しい防空手段に目を向けないとすれば、米国にとって到達できない唯一の
標的は、ウサマ・ビン・ラディン自身となった。
この日、多くの軍事専門家がただ1つの質問を行ったことを指摘すべきである。
これ程大規模で、終日の爆撃の必要性を正当化するものがアフガニスタンに
残っているのか?「チク・ダフカ」ニュースが想起させたように、アメリカ人は、
「砂漠の嵐」中も、バルカン戦争時も、そのような決定を採択しなかった。
主な原因として、「チク・ダフカ」の専門家は、ペンタゴンが「テロリストNo.1」
の所在地に関する何らかの情報を欠いているという説を提起している。諜報機関
及び偵察衛星は、ここでは、戦力にならない。
ここで、アメリカ人がウサマを捕らえそこなったという忌々しい事例が発生した。
これは、月曜日に起こった。世界のマスコミによれば、9月7日モスクワ時間22:20、
カンダハル地区から、標識のない2機の軽飛行機が離陸した。当時アフガニスタン
上空にあったアメリカ人パイロットのレーダーには、5分間、2つの部外物体が観測
された。アメリカ人は、機体がどこへ飛んでいるのか、いかなる方面に向かって
いるのか、結局知ることができなかった。現在、専門家は、その1機にビン・
ラディン自身が搭乗していたという情報を点検している。
その外、恐らく、「テロリストNo.1」の一行には、タリバン指導者オマル師が
いただろう。
「チク・ラフカ」の考えによれば、米国の絶え間ない航空攻撃時にアフガニスタン
領空をテロリストが上手く利用した事実は、戦略及び軍事計画立案に従事する
ビン・ラディンの専門家の高い水準について語っている。
見たところ、ビン・ラディンは、単に攻撃開始後に時間を待って、打撃主力が
B-52重爆撃機であることを考慮したようである。波状爆撃を避け、テロリストは、
空いた時間を見つけ、彼だけが知る方面に飛び立った。
このようにして、軍用機の終日滞空に関するアメリカの決定が、ウサマの
全航空路を断ち、彼にリスクを負わせる試み以外の何物でもない公算が大きい。