投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 10 日 03:28:16:
【イスラマバード春日孝之】米国が「テロ組織」に指定しているパキスタンのイスラム武装組織「ハルカト・ムジャヒディン」のファズル・ラフマン・ハリル代表を
パキスタン軍情報機関「ISI」が拘束していた問題でISI筋は9日、毎日新聞に対し、拘束は米国の圧力によるもので、ウサマ・ビンラディン氏の居場所を突き止
めるのが目的だったことを明らかにした。
同筋によると、ハリル代表から決め手になる情報は得られず、9日午後に釈放したという。米国はアフガニスタンへの軍事行動でビンラディン氏の所在確認に全力を
挙げているものの、功奏していない模様だ。
「ハルカト」はビンラディン氏が率いる「アルカイダ」の関連組織。ハリル代表はかつて毎日新聞に、ハルカト兵士の多くがアフガン内の軍事基地で訓練を受け、
タリバン部隊に常時5000人規模の兵力を供給してきたと明らかにした。
ISIは6日、ハリル代表を拘束。イスラマバード市内で監禁し、長時間の尋問を続けてきた。尋問には米中央情報局(CIA)など捜査当局者も同席したとみら
れる。ISIは、ハリル代表を釈放後も監視下に置いている。
「ハルカト」は、パキスタンがインドと領有を争うカシミールで、対インド武装闘争を続けてきた中核組織で、ISIがこれを支援してきた。しかし、ISIは
今回、米国の「代理人」としてハリル代表を追及する側に回った。
一方、ISIは8日までに、タリバンを支援してきたイスラム原理主義政党「イスラム聖職者協会」のサミュル・ハク党首を連行。同名の分派党のファズド・ラフ
マン党首を自宅軟禁処分にした。
[毎日新聞10月10日] ( 2001-10-10-03:01 )