投稿者 dembo 日時 2001 年 10 月 09 日 10:51:47:
「あたらしい憲法のはなし」戦争の放棄〜〜こういうのはどこへ行ってしまったんでしょうねえ?〜〜
(がんばれ!ゲイツ君より demboが勝手に抜粋)
戦後日本の文部省が当時の中学生向けに書いた「あたらしい憲法のはなし」の戦争の放棄について綴られた文章です。とても今の自民党の前身の人たちが書いたとは思えないような名文ですが(別にその時社会党や共産党が政権を取っていたわけではありませんので念のため)、それが今だと前の大戦の反省も何もすっかり忘れてアメリカの金魚のフンでインド洋に出兵ですからね。まぁ人間の歴史は戦争の歴史だとよく言ったものですが、こうやって歴史は繰り返されて行くということなのでしょう。
(ちなみに、上記参照の文をただのきれい事だと言う方もいるかもしれませんが、これを単なるきれい事で片づけているうちはいつまでたっても世の中は変わらないでしょうね)。
http://www.asahi-net.or.jp/~FV6N-TNSK/gates/omake38.html
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六 戦争の放棄
みなさんの中には、今度の戦争に、おとうさんやにいさんを送りだされた人も多いでしょう。ごぶじにおかえりになったでしょうか。それともとうとうおかえりにならなかったでしょうか。また、くうしゅうで、家やうちの人を、なくされた人も多いでしょう。いまやっと戦争はおわりました。二度とこんなおそろしい、かなしい思いをしたくないと思いませんか。こんな戦争をして、日本の国はどんな利益があったでしょうか。何もありません。ただ、おそろしい、かなしいことが、たくさんおこっただけではありませんか。戦争は人間をほろぼすことです。世の中のよいものをこわすことです。だから、こんどの戦争をしかけた国には、大きな責任があるといわなければなりません。このまえの世界戦争のあとでも、もう戦争は二度とやるまいと、多くの国々ではいろいろ考えましたが、またこんな大戦争をおこしてしまったのは、まことに残念なことではありませんか。
そこでこんどの憲法では、日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戦争をするためのものは、いっさいもたないということです。これからさき日本には、陸軍も海軍も空軍もないのです。これを戦力の放棄といいます。「放棄」とは、「すててしまう」ということです。しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。
もう一つは、よその国と争いごとがおこったとき、けっして戦争によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとそうとしないということをきめたのです。おだやかにそうだんをして、きまりをつけようというのです。なぜならば、いくさをしかけることは、けっきょく、じぶんの国をほろぼすようなはめになるからです。また、戦争とまでゆかずとも、国の力で、相手をおどすようなことは、いっさいしないことにきめたのです。これを戦争の放棄というのです。そうしてよその国となかよくして、世界中の国が、よい友だちになってくれるようにすれば、日本の国は、さかえてゆけるのです。
みなさん、あのおそろしい戦争が、二度と起こらないように、また戦争を二度とおこさないようにいたしましょう。
http://www.nginet.or.jp/box/newkenp.htm#sect6