投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 10 月 06 日 18:55:08:
10/06 16:04 タリバンの声を西側が注目 ラジオなど通じ情報収集 外信65
共同
米中枢同時テロに対する米軍の報復攻撃をめぐる緊張が高まる中
、厳格なイスラム原理主義の統治を敷くアフガニスタン・タリバン
政権の「声」を伝える現地などの数少ないメディアが、西側からの
注目を集めている。
国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(RSF、本部パリ
)の報告などによると、タリバンは首都カブールを制圧した一九九
六年以降、「堕落の源」として支配地域でのテレビ放送を禁じ、他
のマスコミも次々と統制下に置いた。
九月三十日に米国を非難する最高指導者オマル師の肉声を伝えた
政権側唯一のラジオ局「シャリア(イスラムの法)」は、九六年に
「ラジオ・アフガニスタン」から名称を変更。イスラムの教えやタ
リバンの公式見解などを放送し、音楽は流れない。
シャリアはカブールのほか、タリバン本拠地のカンダハルなど支
配地域に放送局を持ち、現地のパシュトゥー語、ダリ語のほかアラ
ビア語、英語、ロシア語などでも放送している。
テロ以降は西側メディアがこぞって受信に力を入れているが、ア
フガニスタン国外では電波状態が悪いことなどから、容易には聴取
できない。また、国営バフタル通信をはじめ新聞もタリバンの統制
下にあるという。
一方、反タリバン勢力「北部同盟」側では、支配地域の北東部フ
ァイザバードで国内唯一のテレビ局が一日約二時間放送し、インタ
ーネットや拡声器を通じたラジオ放送もあるようだ。
西側メディアの間では、アフガニスタン国境に近いパキスタンの
ペシャワルに拠点を置くアフガン・イスラム通信の注目度が高い。
タリバン側にパイプを持ち、テロ以降はオマル師の声明やタリバン
の意思決定機関、評議会(シューラ)の宗教令を速報、西側メディ
アも一斉に同通信を引用している。(共同)
(了) 011006 1603
[2001-10-06-16:04]