NGO活動家ら 懸念される身の安全、体調

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投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 10 月 05 日 21:33:22:


10/05 16:40 懸念される身の安全、体調 米攻撃迫る中、カブール 外信82

 【イスラマバード5日共同】アフガニスタンのタリバン政権が、
法律で禁じているキリスト教布教活動をしたとして非政府組織(N
GO)の外国人援助活動家八人を逮捕して、五日で二カ月が経過し
た。米中枢同時テロに対する米側の報復攻撃に備え、外国人のほと
んどがタリバン支配地域から続々と退去する中、拘束されたままの
活動家の身の安全や健康状態に対する懸念が強まっている。   
 拘束が続いているのは、ドイツに本拠を置き、アフガニスタンで
国内避難民に食糧や住居用の資材を提供していたキリスト教系のN
GO、シェルター・ナウ・インターナショナルに所属するドイツ人
四人、米国人、オーストラリア人各二人と、アフガニスタン人の現
地スタッフ十六人の計二十四人。               
 最高裁で公判が続けられている八人はアフガンの首都カブールの
施設に収容されている。                   
 タリバン政権は以前からシェルターが布教活動に携わっていたと
みて、警告を繰り返し、八月五日までに活動家らを逮捕。同組織の
カブール事務所などから現地語に翻訳されたものを含む聖書や布教
活動用のビデオなどを押収した。シェルター側は「活動家が個人の
信教のために持ち込んだもので、布教目的ではない」と反論してい
る。                            
 九月四日に始まった裁判は、テロ発生を受けて中断後、パキスタ
ン人の弁護士を付け、同三十日に約三週間ぶりに再開されたが、次
回公判の見通しは立っていない。               
 タリバン政権のサキブ最高裁長官は「裁判の進行に米国からの攻
撃は影響しない。公正に行う」と言明しているが、米国が首都カブ
ールを空爆したり、反タリバンの北部同盟が首都に侵攻する事態に
なれば、八人にも危険が及ぶほか、タリバン側が「人間の盾」に利
用する可能性もある。九月下旬には東部のジャララバードで、不法
入国したとして英国人女性記者が拘束されており、タリバンはこの
記者も裁判にかける方針を示している。            
 当初カブールに滞在して食料や身の回りの物資を差し入れ、裁判
の行方を見守っていた活動家の出身三カ国の外交官と家族も、テロ
事件に伴い九月中旬にアフガニスタンからの退去を余儀なくされた
。三十日の公判でも一人が体調不良を訴えるなど、八人の健康状態
に不安が高まっている。                   
 拘束されている米国人女性ヒーザー・マーサーさん(24)の母
親デボラさんは「八人はみんな生きていたいと願っている。解放さ
れるまで報復攻撃をしないよう、ブッシュ大統領にお願いしてほし
いとの手紙を娘から受け取っている」と、悲痛な表情でCNNテレ
ビなどに出演した。                     
(了)  011005 1639              
[2001-10-05-16:39]

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