投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 10 月 05 日 21:31:03:
10/05 16:11 新政権作りに本格関与 米、国連選挙を想定か 外信83
【ワシントン５日共同】ブッシュ米政権は四日、アフガニスタン
・タリバン政権の崩壊後の新政権作りに本格的に関与する方針を鮮
明にした。米政府筋によると、シナリオはザヒル・シャー元国王を
象徴として据え、国連が暫定管理の形で支える案で、米政府と元国
王、国連の三者の協議も密接化している。
ライス大統領補佐官（国家安全保障問題担当）は四日の講演で「
アフガニスタンに新しい政権ができた際の、同国復興の協議を国連
や周辺国と精力的に進める」と言明。これまでの「国家再建には関
与しない」との公式声明から踏み込んだ。
同筋によると、九月末には国連のプレンダーガスト政治局長と国
務省高官が「タリバン後」をめぐって二日間協議。米国の意向を受
けてアナン国連事務総長は三日、ブラヒミ元アルジェリア外相をア
フガニスタン担当事務総長特別代表に任命、国連の対アフガニスタ
ン政策のテコ入れを決めた。
元国王はブッシュ大統領にあてた親書で国連管理の可能性を認め
ており、同筋によると（１）元国王をいつどこからアフガニスタン
入りさせるか（２）国連管理の将来の選挙実施―の検討も始まって
いるという。
元国王はパウエル国務長官の信任厚いハース国務省政策企画局長
と四日ローマで会談。バウチャー同省報道官は、元国王が唱える伝
統的意思決定機関「国民大会議（ロヤ・ジルガ）」による新政権樹
立を「国民を代表する政権案かもしれない」と述べ「静かな奨励」
（米政府筋）を始めた。
ブッシュ大統領は同日のアフガニスタン難民支援策の発表で「米
国はタリバンと敵対するが、アフガニスタンの一般市民とは友人だ
」と述べ、新政権とは良好な関係を作りたいとの意向も示した。
米政府が新政権作りに踏み出したのは、ムシャラフ・パキスタン
大統領が元国王の案を拒否せず、特使派遣を求めるなど元国王との
接触に踏み出したためだ。
また軍事攻撃の時期として一部で想定される「十月中旬」までに
、タリバン政権の自壊でビンラディン氏やテロ組織が孤立化すれば
、大がかりな攻撃を回避してテロ掃討の目的が達せられるとのもく
ろみもある。
米国にはアフガニスタンからのソ連撤退（一九八九年）後、当時
の米政府がアフガニスタンを見捨てたため、イスラム原理主義のタ
リバンの支配が強まり、世界最大のテロ国家になったとの強い反省
がある。今回のテロを契機に安定政権作りに本格的に関与すべきと
の声が、ブッシュ政権内に強まっているという。
（了） ０１１００５ １６１０
[2001-10-05-16:11]
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。