投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 10 月 05 日 21:11:40:
10/05 08:06 空爆に緊張走る最前線 要衝バグラム空軍基地 外信09
【バグラム(アフガニスタン中部)4日共同=及川仁】薄曇りの
空に響き渡る爆撃機のごう音。「ズシーン」。白い煙が立ち上る。
アフガニスタン中部の反タリバン勢力「北部同盟」支配地域チャリ
カルを四日、タリバン側が空爆した。米軍事作戦の実施が刻一刻迫
る中、北部同盟とタリバンが対峙(たいじ)するアフガンの最前線
でも緊張が高まり始めている。
首都カブールから約三十キロ北東の要衝バグラム空軍基地。南西
わずか数キロ先にそびえるコヒサフィ山のすそ野は、既にタリバン
側支配地域だ。時折、砲撃の音が砂煙の舞う広野に響く。
同基地管制塔の最上階で、北部同盟の現場司令官のババジャン将
軍が一部外国人記者らに戦況を細かく説明していた時、空爆が。
「タリバン側の爆撃機だ」。煙が上る北西方向を将軍が指さす。
聞こえた爆発音は一度だけ。約二十キロ先のチャリカルに急行した
が、市街地はいつものにぎわいだ。地元住民によると、爆弾は無人
の広野に着弾、一般住民らに死傷者はなかったもよう。タリバン側
の示威行動だったようだ。
同盟側は一日から同基地一帯に「高度の臨戦態勢」を敷いた。米
作戦の開始を控え、付近に展開する兵力五千人規模のタリバン側が
攻勢に出ることを警戒している。
一方で同盟側も、首都カブール奪回に向けた大規模攻勢準備を進
めている。軍最高実力者の一人ビスミラハン将軍は三日、「非常に
近い将来、作戦を開始する」と言明。ババジャン将軍も四日、担当
する地域の「作戦開始に向けた用意は既に整っている」と断言した
。
同盟側指揮官らによると、強制徴集された若者らが多いタリバン
側前線兵士らは次々同盟側に寝返り始めているという。
(了) 011005 0806
[2001-10-05-08:06]