投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 04 日 12:13:18:
【ロンドン3日=野口裕之】
英米軍事筋は三日、米英軍事・情報機関が所在確認に全力をあげている米中枢同時テロの黒幕とされるウサマ・ビンラーディン氏が、GPS(全地球位置確認システム)を使用し逃亡している可能性を指摘した。GPSは、民間では「カーナビ」などとして商品化されているが、その情報は、米国防総省(ペンタゴン)の軍事衛星「電波航法衛星」から提供されている。同氏がGPSを活用しているとすれば、ペンタゴンの“アルバイト商品”が、同氏逃亡に“協力”している皮肉な結果を招いている。
同筋は、米国の軍事偵察衛星KH−12が夜間のアフガニスタン空撮に支障をきたしている点を指摘。この弱点を利用し、同氏が夜間に移動している点に懸念を示した。そのうえで「アフガン・ゲリラには視力が六・〇などと、欧米人では考えられない夜目の持ち主がいるもようだが、夜間の山間部移動には並行してGPSで緯度・経度を確認している可能性が高い」と分析している。
電波航法衛星は軍艦や軍用機の位置確認はじめ、誘導ミサイルの攻撃目標などを決める際に地理情報を地上基地に送信。KH−12などの空撮時には位置指定で貢献するなど、重要な軍事任務を帯びている。
その情報は高度にデジタル暗号(秘話コード)化されているが、一部情報はカーナビなどの民間商品にも提供。医薬品や防熱素材などの分野で、米航空宇宙局(NASA)がスペースシャトルでの宇宙実験で蓄積した宇宙技術を商品化しているのと同様に、ペンタゴンでもGPSをパテント公開している。この結果、北朝鮮の工作船や潜水艦にもGPSがセットされるなど、軍事転用が問題視されている。
同筋では「英米軍事・情報機関など、ビンラーディンを追う側ではGPSを使用しているが、追われる側も使用していれば皮肉な結果だ。ペンタゴンでは、電波航法衛星情報のうち、民間提供部分についての精度低下も検討しているもようだ」と証言している。