投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 10 月 03 日 22:15:33:
10/02 19:54 タリバン隊長は紳士的 ペシャワール会スタッフ 社会114
共同
「タリバンの兵士は紳士的だった」。米中枢同時テロで、アフガ
ニスタンから国外退去命令を受けた非政府組織「ペシャワール会」
(福岡市)の日本人スタッフ、目黒丞さん(28)が帰国し、報復
攻撃の可能性が高まる現地の様子を二日、語った。
同会はアフガンとパキスタンの国境地帯で医療活動をする団体。
アフガンでは約六百五十カ所で井戸掘りの事業も進めている。目黒
さんは井戸掘り現場の管理責任者。
テロ発生時、東部の都市、ジャララバードにいた。現地スタッフ
はニュースを聞き、犠牲者のために、あごに手を当てるイスラムの
祈りをささげたが、米国が報復攻撃する可能性があると知ると、半
信半疑の様子で当惑していたという。外国人は続々と避難したが、
交通量も変わらず、バザールもいつもと変わらなかった。
目黒さんがパキスタン国境のトルハムに向かったのは四日後の九
月十五日午後。国際赤十字のスタッフらと車に分乗して一時間強で
到着。アフガンを実効支配するタリバン政権の国境警備隊と井戸の
管理の打ち合わせをした。
三十歳前後とみられる隊長は「気を付けて行きなさい。今は問題
が起きているが、終わったら、戻って井戸を掘ってくれ」と言われ
た。終始、紳士的だった。
九月初めの時点で井戸の三割が、掘り直しが必要とされる水位一
メートル以下だったことが気掛かりだ。目黒さんは五日に出国、パ
キスタンに戻るつもりだ。
(了) 011002 1953
[2001-10-02-19:54]