投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 03 日 11:09:53:
【ケンブリッジ(マサチューセッツ州)1日大軒護】
「文明の衝突」の著者で国際政治学者のサミュエル・P・ハンティントン米ハーバード大学教授は一日、本紙とのインタビューに応じ、米中枢同時テロと「文明の衝突」について語った。
ハンティントン教授はまず今回のテロについて、「著書で警告したとおりの事態になってしまった」と指摘しながら、現段階では「過激派テロ集団」対「米国及び他の世界文明」の対立にとどまっており、「まだ『文明の衝突』には至っていない」との認識を示した。
さらに、今後実際に「文明の衝突」に発展する可能性は「ごく小さい」としながらも、西側世界に対する不満が過激派だけでなくイスラム圏全体に広がっている背景を挙げ、「過激派に同調するような政府が出てくると大変なことになる」「ウサマ・ビンラディン一派の勢力拡大しだいでは可能性はゼロでない」との懸念を表明した。
第二次テロについては「ここ二、三年以内に欧州、日本が標的になることもありうる」と警告するとともに、日本に対して「一つの独立した文明をもつユニークな国であり、とくにアジアでの役割は大きい」との期待を表明した。
また、ブッシュ政権が準備を進める軍事報復については「同じことを繰り返さないためのもの」として支持する考えを示した。軍事行動に当たり、国際協調の重要性を指摘するとともに、「忍耐」「用心深さ」「信念」の三つが大切であると世界に訴えた。