投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 10 月 01 日 18:43:40:
10/01 16:33 外国のかいらい政権に反対 ヘクマティアル前首相 外信42
【テヘラン1日共同】イランに亡命中のアフガニスタンのヘクマ
ティアル前首相(52)が一日、共同通信のインタビューに応じ、
米政府が進めるアフガニスタンのザヒル・シャー元国王を軸とした
新政権づくりについて「外国の圧力を受けたいかなる形のかいらい
政権にも断固反対する」と強く非難、米軍の攻撃には抗戦すると語
った。
前首相の率いるイスラム党はタリバンとの内戦から身を引いてい
るが、国内に支持者は相当数いるとみられ、かいらい政権への反対
姿勢が「タリバン後」の政治情勢に影響を与える可能性もある。米
中枢同時テロ発生後、前首相が外国報道機関の取材に応じたのは初
めて。
ヘクマティアル前首相は米国の新政権構想について「元国王が北
部同盟などとの連合政権を設立するとしても反対だ。北部同盟は米
国の侵攻を歓迎している。米国がやろうとしていることは、旧ソ連
がアフガン侵攻時に力ずくでカルマル政権を樹立したことと同じだ
。過ちの繰り返しにすぎない」と指摘した。
タリバン崩壊後の新政権について「選挙で選ばれた政府こそが望
ましい。危機が終結したら評議会を開き暫定政権をつくる。そして
新憲法を制定する」と独自の構想を語った。
米国がアフガニスタンを攻撃した場合は「祖国防衛のため米国に
抗戦する」と強調。「敵対してきたタリバンを支援するのではない
。国内にはまだ支持者は多くソ連軍侵攻時と同じように戦う」と米
国への対決姿勢を明確に打ち出した。
米軍の攻撃の見通しについては「年内に地上部隊を投入するだろ
う。米国は多大な損失を出し困難に直面するだろうが、タリバンを
排除したいのなら地上部隊の投入しか方法はない。ミサイルや空爆
では何も達成できないだろう」と指摘。
ウサマ・ビンラディン氏については「彼は事件への関与を否定し
ており信じるしかない。同氏が他国へ逃走することも不可能なこと
ではない」と述べた。
(了) 011001 1632
[2001-10-01-16:33]
10/01 16:55 アフガン前首相の一問一答 外信43
【テヘラン1日共同】アフガニスタンのヘクマティアル前首相と
の一問一答は次の通り。
―米国はザヒル・シャー元国王の復帰を計画している。
「外国の圧力を受けたいかなる形のかいらい政権にも断固反対す
る。北部同盟などとの連合政権にも反対だ。米国がやろうとしてい
ることは旧ソ連がアフガン侵攻時に力ずくでカルマル政権を樹立し
たことと同じだ」
―どういう形の政権が望ましいのか。
「選挙で選ばれた政府だ。今回の危機が終結したら評議会を開き
、まず暫定政権をつくる。そして新憲法を制定する」
―米国が攻撃したら、対米抗戦すると表明したが。
「敵対してきたタリバンを支援するのではない。祖国アフガニス
タンを防衛するために戦うのだ。国内には今も支持者は多く、部隊
を送り込むのも容易。ソ連軍侵攻時のように武器を取って戦う」
―攻撃の見通しは。
「米政府の言葉をそのまま信じるなら、米軍は年内に地上部隊を
投入するだろう。多大な損失を出し困難に直面するだろうが、タリ
バンを排除したいのなら地上部隊の投入しか方法はない。ミサイル
や空爆では何も達成できないだろう」
―ウサマ・ビンラディン氏やタリバンの運命はどうなるのか。
「ビンラディン氏はテロへの関与を否定している。実際、あれほ
どの完ぺきな行動は不可能で彼の言葉を信じるしかない。同氏は他
国へ逃走することも不可能ではない。タリバンは苦境に立たされ、
メンバーは国内にとどまるとしても政治の舞台から消えざるを得な
いだろう」(テヘラン共同)
(了) 011001 1654
[2001-10-01-16:55]