投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 30 日 20:42:09:
【エルサレム30日=当間敏雄】
イスラエルのシャロン首相は29日夜、安全保障閣議を緊急招集し、パレスチナとの停戦を継続するかどうか協議し、アラファト議長に「48時間」の猶予を与えることを決めた。
イスラエル政府は、アラファト議長がこの間にテロ容疑者の摘発など必要な措置をとらず、迫撃砲攻撃や銃撃などが続いた場合、停戦を放棄、イスラエル軍による自治区への先制攻撃再開を認める方針だ。
ペレス・イスラエル外相とアラファト自治政府議長の26日の直接会談を受け、高官レベルの治安協議が28日、実現したばかりだが、仕切り直した「停戦」は、再び崩壊の危機に直面している。
パレスチナ各地での衝突は騒乱1周年を迎えた28日以来、再燃し、多数の死傷者が出る最悪の展開となっている。パレスチナ人の死者は30日までの3日間で12人、負傷者は100人以上に上っている。30日もヨルダン川西岸で、イスラエル軍兵士が停止命令に従わなかったタクシーに発砲、パレスチナ人2人が死亡、6人が負傷した。
ブッシュ米政権は、反テロの国際連携作りに不可欠なアラブ・イスラエル諸国の協力取り付けに、パレスチナ騒乱が大きな障害になっているため、シャロン首相とアラファト議長の双方に、事態収拾に向け圧力をかけている。