投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 30 日 19:33:29:
09/30 17:52 ウズベクの空港が最有力 米が中央アジアの基地注目 外信23
【モスクワ３０日共同】米国が計画する米中枢同時テロへの報復
攻撃に絡み、アフガニスタンに隣接する中央アジア諸国の潜在的役
割が脚光を浴びている。米軍がどれだけ活用できる可能性を秘めて
いるのか。貢献度を探ってみた。
中央アジア五カ国のうち、米国が熱い視線を注いでいるのがウズ
ベキスタンとタジキスタンだ。特に報復攻撃の際に出撃基地となる
可能性が高いのはアフガン国境のテルメスから約三十キロ北にある
ウズベク南部のカカイドゥイ空軍基地。旧ソ連軍のアフガン侵攻で
も主要な出撃拠点の一つだった。
旧ソ連国防省の元高官によると、同基地には二千五百メートル級
の滑走路があり、大型の軍用輸送機の離着陸も可能という。元高官
は、同基地の周囲に山がなく、天候も安定していることが「最大の
利点」と強調した。
ウズベキスタンでは、このほか首都タシケントやサマルカンドに
ある空軍基地も後方支援基地として利用できる。
またタジキスタンの首都ドゥシャンベやクリャブにある空港も有
力視される。しかし元高官は「周囲が山岳地帯で天候も良くないの
で特殊部隊などの出撃基地としてはどうか」と疑問を投げ掛けた。
さらにトルクメニスタンにはクシュカと、マルイの二つの基地が
ある。マルイは旧ソ連軍が爆撃機の出撃基地に使った大型空港。し
かし、トルクメニスタンは「永世中立国」を宣言しており、「人道
援助に限り領空通過を認める」との立場で、米軍が軍事作戦で使え
る状況にはない。
逆にカザフスタンとキルギスは作戦機の領空通過を許可する意向
を表明している。だがアフガンに接しておらず、攻撃に直接利用で
きる基地はないという。
元高官によると、中央アジア各国の軍事施設で最大の問題は設備
の老朽化。旧ソ連軍の「遺産」でもある各軍用空港は、維持管理が
各国の財政難のためずさんで、滑走路などは「大規模な改修工事な
しには米軍の使用に堪えない」（元高官）という。
パキスタンは、米軍に三つの空港を提供する用意を示しているが
「パキスタンの空港だけでは足りない。国内政治も不安定で米軍に
は懸念があるはず」（別のロシア国防省幹部）との見方が強い。
米兵らがアフガン領内で行方不明になった場合の捜索活動を想定
しても、中央アジアの基地は米軍にとって欠かせないものになりそ
うだ。
（了） ０１０９３０ １７５１
[2001-09-30-17:52]
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。