タリバンに内部崩壊の兆し、脱走や寝返りも〔読売新聞〕

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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 30 日 01:29:42:

【イスラマバード29日=大内佐紀】
アフガニスタンの実効支配勢力であるタリバン政権に、内部崩壊の兆しが見えはじめてきた。「北部同盟」軍が攻勢を強めて首都カブールに接近、米国との軍事衝突の可能性も高まる中、タリバン軍には脱走兵が出始めた。タリバンは、米軍の本格的軍事作戦の回避も探っているが、国際政治の現状に疎く、米国の出方を読み違えているのではないか、との観測が広がっている。
米CNNテレビは29日、複数のタリバン軍の中堅幹部が、首都カブールまで数十キロ・メートル地点まで迫っている敵対勢力「北部同盟」の軍司令官に降伏を打診してきた、と伝えた。
また、AFP通信によると、アフガン東部コストの町でも、長老たちが、ビンラーディン派のアラブ系兵士に対し、町から退去するよう要求。タリバン軍からの脱走兵が増えているとの情報もある。
いずれも、「鉄の団結」を誇り、アフガニスタンの9割を、武力と「恐怖政治」で押さえてきたタリバン政権の全盛期には考えにくかった事態。軍事的に目前に迫る「北部同盟」軍と、まだ目に見えない米軍の影に、タリバン側の一部に動揺が走り始めたことがうかがえる。
タリバンの最高指導者オマル師は、米国との「聖戦(ジハード)」に備え、30万人の新規動員を発表するなど、抗戦ムードを崩していない。だが、西側外交筋は、「いかにオマル師が世情に疎く、国際政治の常識では考えられない行動を取り得るにしても、米国との圧倒的な軍事力の差は自覚しており、本格的衝突は回避したいと思っているはずだ」と指摘する。
タリバン政権は28日、ウサマ・ビンラーディンの引き渡しを求めるパキスタン代表団の仲介を拒否する一方で、協議の継続では合意、パキスタンによる仲介のパイプをつないだ。米国の黒人指導者ジェシー・ジャクソン師に対し、正式にアフガニスタン訪問を招請するなど、外交努力は維持する姿勢だ。29日付パキスタン英字紙「ネーション」は、パキスタン側との28日の会談の中で、オマル師が、「米国が、反イスラム教的政策の遂行を断念するならば、我々は米国と話し合う用意がある」と語り、米国との対話に前向きな姿勢を示したとも伝えた。
また、29日には、キリスト教を布教した罪で逮捕した独米豪の8人に対する裁判を30日に再開することを決め、結審が近いことを示唆した。クルシード・ザマン・パキスタン元国防次官は、「8人の身柄で条件闘争し、米国から譲歩を引き出せると、タリバン側が勘違いしているのではないか」と指摘する。
タリバン側は、当面、この8人や、新たに身柄を拘束した英国人女性記者などを“人質カード”に、米国側の出方を探る方向のようだ。
ただ、これらが、米軍が当面の最大命題としているビンラーディンの引き渡しにつながる可能性は低いと見られる。シャリフ・パキスタン前首相の顧問だったフセイン・ハッカーニ氏は、〈1〉タリバン政権中枢では、ビンラーディン一派は依然、強い影響力を持っている〈2〉米国からの圧力に屈し、“客人”を引き渡すことは、タリバンの世界観・信念に反する――などから、「タリバンがビンラーディン引き渡しに応じることはあり得ない」と断言している。
(9月30日00:43)

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