投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 26 日 18:44:05:
09/25 22:30 米の基地使用拒否が狙いか 国内圧力との間で板挟み 外信134
【カイロ25日共同】サウジアラビアによるアフガニスタンのタ
リバン政権非難と断交の発表には、米国による中枢テロ報復攻撃で
のサウジ国内の空軍基地使用問題が絡んでいる。タリバンとの関係
断絶に踏み切ることによって米国の圧力をかわし、政治的な危険を
伴う米国による基地使用の拒否を貫こうとの狙いがあるとみられる
。
米国はサウジの首都リヤド近くのプリンス・スルタン空軍基地の
使用を求めているが、「サウジには絶対にのめない要求」(アラブ
消息筋)だ。
湾岸戦争以来サウジに駐留し続ける「異教徒軍」の米軍の存在は
、内外のイスラム教徒の非難の的。ここを飛び立つ米軍機の空爆で
アフガンのイスラム教徒の血が流れれば、サウジはイスラム世界の
指導国として面目を失う。
しかしサウジ王室にとって米軍はイラク軍が国境まで迫った湾岸
危機で自国を防衛してくれた恩人で、イラクの脅威が残る現状では
今後も利用価値の高い存在であり、要求拒絶は容易でない。
サウジは今回の声明で、タリバンを「反イスラム的」と切り捨て
、米国の攻撃に事実上の了承を与えた。聖地メッカとメディナを守
護するイスラム大国の見解が、世界のイスラム国に与える影響は極
めて大きい。
「イスラム教対キリスト教」の図式が国内外のイスラム教徒を刺
激するのを恐れる米国に恩を売ったことにもなる。
(了) 010925 2230
[2001-09-25-22:30]