投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 28 日 21:33:01:
【ワシントン28日=永田和男】
アフガニスタンに対する米軍の攻撃開始時期を巡って、「徹底した情報収集を優先するため、開戦までにはなお時間がかかる」との見方が、米国内で高まっている。
パウエル国務長官とラムズフェルド国防長官が25日、下院での秘密会で行った合同背景説明を聞いた議員は一様に、「軍、政府はじっくり準備に時間をかける方向に傾いている」と語っている。
またウォルフォウィッツ国防副長官は26日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)非公式国防相理事会後の記者会見で、「早期開戦を期待する人もいるが、軍事行動にかかる前に、情報収集がいかに大切か、強調してもし過ぎることはないと言いたい」とと指摘。ワシントン・ポスト紙(27日付)はこうした発言を根拠に、「攻撃は差し迫っていない」と一面で報じた。
軍事作戦の当面最大の目標はビンラーディンらの身柄捕獲とテロ組織の訓練施設壊滅だが、パウエル長官は27日の英BBCテレビのインタビューで、「今はまだ、ビンラーディンがどこにいるのかわからない」と現状を説明。「ブッシュ大統領も米国民も長期戦の構えだ。国際社会もそうだと信じる」と語って、軍事、外交の両面で準備にまだ時間がかかるとの見方を示した。
大統領は20日の議会演説などを通じ国民に「忍耐」を強く呼びかけ、国民世論も、ニューズウィーク誌(24日発売)調査では、3分の2近くの59%が「準備に必要なだけ時間をかけるべき」と答えている。
ただ、米英の特殊部隊はすでにアフガン入りしているとの報道もあり、「ビンラーディンの所在が正確につかめれば、今この瞬間にも軍事行動が始まる」(ウィリアム・テイラー戦略国際問題研究所上級副所長)という可能性も決して排除はできない。また、アフガンが10月末には降雪時期に入ることも作戦開始時期に影響しよう。