投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 28 日 19:00:05:
09/27 23:37 無人の市街、高射砲も 首都カブール 外信141
【モヒギル(アフガニスタン中部)27日共同】人通りのほとん
どない市街。高層建築物に急きょ設置された高射砲。アフガニスタ
ン・タリバン政権が支配する首都カブールを逃れてきた医師が二十
七日、共同通信のインタビューに答え、米の軍事作戦とタリバン政
権の双方におびえるカブール市民のようすを克明に語った。
カブールからおよそ二十キロのモヒギルでインタビューに応じた
のはピル・モハマドさん(28)。
タリバン政権は米の軍事作戦に備え、若者を強制徴集。三十万人
を動員したと主張している。モハマドさんによると、首都ではタリ
バン側警察が徴集逃れの青年の取り締まりのため市内をくまなく巡
回。さらに「市民は米軍による空爆も非常に恐れている」とも証言
し、行き場のない不安におびえる一般市民の実態を語った。
モハマドさんによると、タリバン側指導部のほとんどは南部の拠
点カンダハルに移動し、カブール市内には警察当局者などが残るだ
け。最近になり首都の高層建築物には米軍の空爆に対抗するため、
急きょ高射砲が設置された。
また、反タリバン勢力「北部同盟」との関係が警察当局に疑われ
ると、即座に連行されるという。モハマドさんは「多くの若者らが
処刑されたり投獄されるなどしている」と恐怖政治が敷かれている
首都の実態を証言した。
強制徴集を恐れたモハマドさんは、二日がかりで徒歩で山越えを
してカブールを脱出。生まれ故郷のモヒギルにたどり着いた。
(了) 010927 2336
[2001-09-27-23:37]