投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 22 日 21:46:30:
【ワシントン21日=古森義久】
米国中枢への同時テロのテレビ映像に訪米中の中国記者団が拍手と歓声をあげたため、国外退去を求められたという報道が流れ、米国務省当局にまで問いあわせが殺到した。在米中国大使館はこの報道を否定したが、なお真相は不明のままとなっている。
米国務省の招待で米国を一カ月の予定で訪問している中国人記者十四人の一行が、世界貿易センターにテロリストに乗っ取られた旅客機が突っ込むテレビ映像をみて拍手と歓声をあげたという「事件」は、十四日ごろから米大手数紙によって報道された。
この報道は「中国記者団に同行していた国務省関係者の証言」を根拠とし、「その結果、中国記者団は予定を縮められて、国外への退去を求められた」という事態までが追加されていた。
この報道については国務省報道官の定例会見でも再三、取り上げられ、同報道官は十八日には「その(拍手と歓声の)情報は知っているが、国外退去という事実はない」という、ややあいまいな答えをした。
ワシントンの中国大使館も事態を重視して同日に記者会見を開いた。そして同記者団がまだ米国内におり、国外退去の事実はないと否定したうえ、拍手や歓声も「事実とは異なる」と言明した。
しかし国務省当局はこの「拍手と歓声」の部分までは否定はしておらず、この件での一連の米側の報道は米中両国のテロ対策での協力に微妙な影を落とす形となった。