投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 28 日 22:06:13:
【北京・浦松丈二】
中国軍は台湾海峡に面した福建省東山島周辺で3カ月以上に及ぶ大規模演習を展開してきたが、28日までにヤマ場の上陸作戦を完了し、近く終結する。一連の演習では、米空母の介入を想定して新鋭兵器が投入されたほか、米海軍も近海で演習を行うなど関係修復の裏で米中両国の激しいつばぜり合いが続いていることが浮き彫りになった。
中国国内の報道によると、演習は陸海空3軍と戦略ミサイル部隊による総合演習で10万人規模。今年6月5日に外務省報道官が「解放1号」作戦の実施を確認してから今月まで計6回の大規模訓練が段階的に実施された模様だ。
軍事筋によると、数万人を動員した上陸作戦「解放6号」は東山島周辺で今月10日から数日間実施された。米空母の介入阻止を想定し、ロシアから購入したスホイ30戦闘機などを投入し、超音速対艦ミサイルの発射実験も行った。
一方、米国は上陸作戦から1週間後の今月17日、中国近海の南シナ海に米空母「カールビンソン」「コンステレーション」を含む艦艇14隻、軍用機150機、兵士1万5000人による演習を実施した。
中国をにらんで軍事力を誇示したとの見方もあるが、「コンステレーション」は演習直後の今月20日に中国政府の許可を得て香港に入港した。長期的な戦略で対立を抱えつつも、今年4月の軍用機接触事故以来の関係改善を目指す米中両国の複雑な関係を改めて印象付けた。
西側軍事筋は「中国は台湾統一と米国の介入を阻止する強い姿勢を示すと同時に対米関係に配慮しており、演習は国内外に向けた政治ショーの側面が強い」と分析している。
[毎日新聞8月28日] ( 2001-08-28-19:14 )