投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 22 日 19:03:16:
09/22 15:47 なぜドイツが拠点に? 経歴隠ぺいなどに最適か 外信88
【ベルリン22日共同】米中枢同時テロの容疑者グループがドイ
ツを拠点としていたのはなぜか―。ドイツ公安当局筋は、ドイツが
テロリストの経歴を隠すのに最適な国だったためとみている。不正
な資金を第三国経由で送金して出所を分からなくするマネーロンダ
リング(資金洗浄)と似た仕組みともいえる。
その背景として同筋は、(1)中東との地理的な近さ(2)約三
百万人のイスラム教徒社会の存在(3)大多数の欧州諸国との間で
出入国審査を免除しており一度入国すれば広範な移動の自由が得ら
れる(4)比較的緩い警戒態勢―などを挙げた。
同じ欧州諸国でも英国は厳しい出入国審査を行っており、北アフ
リカと直接海を隔てるフランス、イタリア、スペインなどは当局が
中東系移民の流入に神経をとがらせ、テロリストの拠点には不向き
だという。
ドイツは語学や技術関係の高等教育も充実し、滞在中に市民権が
得られれば米国などへの入国も容易だ。
同時テロの航空機乗っ取り容疑者十九人のうち少なくとも三人は
ハンブルクの大学に在学歴があり、同市に住むモロッコ系ドイツ人
の元学生が三人の生活の面倒を見ていたとみられ、いずれも長年ド
イツに合法的に滞在、一市民として日常生活を送っていた。
公安当局は、市民生活を送りながらテロ実行の機会を待つこうし
た活動家を「スリーパー」と呼んで警戒。同筋は、スリーパーの暗
躍などを防ぐため国際的な捜査情報の交換が重要と指摘している。
(了) 010922 1546
[2001-09-22-15:47]