投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 21 日 14:26:46:
【ワシントン中井良則】
ラムズフェルド米国防長官は20日の会見で、同時テロへの報復軍事行動の作戦名「無限の正義」がイスラム教徒に不快感を与えるとの懸念が出ていることに理解を示し、作戦名の変更もありうることを示唆した。
19日発表された作戦名「無限の正義(インフィニト・ジャスティス)」について、一部のイスラム学者から「究極の正義を意味するのなら、それはアラーのみが与えることができるので不適切」との声が出ていた。会見で長官は「それは理解できる。聞く人が誤解するようなことを米政府は言ったり行ったりしない」と問題があることを認めた。
作戦名を変更するかとの質問には「だれかがどこかで決めたらしい。この名前がずっと続くかはわからない」と述べ、変更もありうることを示した。
同時テロへの対応についてブッシュ大統領は16日「クルセイド(十字軍)」ということばを使い、中世欧州がイスラムから聖地エルサレムを奪回するため組織した十字軍や宗教戦争を想起させると批判された。大統領報道官は「誤解を与えたとすれば遺憾だ」と釈明し、その後「十字軍」は使われていない。
米国は中東諸国の協力が必要なだけに、イスラムとの摩擦を招く言葉は避けたいはずだが、繰り返し使用されるところに異文化理解の壁があるようだ。
米軍は大規模な軍事行動には作戦名をつける。湾岸戦争は準備段階は「砂漠の楯」で、軍事攻撃が始まると「砂漠の嵐」となった。
[毎日新聞9月21日] ( 2001-09-21-13:54 )