投稿者 dembo 日時 2001 年 9 月 21 日 00:43:16:
NYテロ:RAWA緊急声明
アフガニスタンの人々はオサマやその共犯者たちとは関係ない
The people of Afghanistan have nothing to do with Osama and his accomplices
アフガニスタン女性の人権団体RAWAから今回の米国テロ事件に関する声明文が送られてきました。
RAWAはアフガニスタンの女性たちで構成され、その多くが難民となってアフガニスタン国内および近隣諸国で生活をしながら活動をしています。軍事的報復行為が実施されれば、間違いなく彼女たちもその戦闘に巻き込まれると予想されます。アフガニスタン人というだけで標的にされている女性たちの声をお届けします。
2001年9月11日、世界は米国における恐ろしいテロ攻撃に震撼させられた。RAWAは残酷な暴力とテロ行為に悲しみと非難を表明することにおいて世界の他の人々と同じ考えである。RAWAは、最も危険で、犯罪的で、反民主主義的で、反女性的なイスラム原理主義の党派を米国は支援すべきではないとすでに警告してきた。なぜならジハディもタリバンも、ありとあらゆるタイプの犯罪をわたしたちアフガンの人々に対して行ってきた以上、彼らが「異教徒」とみなすアメリカ人に対してこのような犯罪を行うことになんら恥を感じないはずだからである。こうした野蛮な犯罪者たちは、力を獲得し、それを維持するためには、すぐにも犯罪的な武力集団になる傾向がある。
ただ残念ながら、わたしたちは言っておかなければならない。パキスタンの独裁者ジア・ウル・ハク将軍が数多くの宗教学校を設立するにあたり、彼を支援したのは米国政府だったのだ。そして、こうした学校からタリバンが出てきたのである。また、誰もが知っているとおり、同様のやり方で、オサマ・ビン・ラディンはCIAの秘蔵っ子だった。しかし、さらに痛ましいことは、アメリカの政治家たちは、わたしたちの国で行った原理主義者支援政策から何の教訓も得ることなく、いまだにあちこちの原理主義者のグループやリーダーを支援し続けていることである。わたしたちの意見では、原理主義者タリバンとジハディに対して何らかの支援を行うことは、実質的に民主主義と女性の権利と人権の価値を踏みにじるものである。
テロ攻撃の容疑者が米国の外にいることが立証されたなら、わたしたちがずっと主張し続けていたこと、つまり原理主義のテロリストたちは彼らの生みの親に牙をむくようになるというということが改めて証明されることになる。
米国政府は、こんなひどいことになった根本の原因を考えるべきである。こうした恐ろしい出来事はこれが最初ではなかったし、おそらくまたこれで最後にもならないだろう。米国は、アフガンテロリストたちとその支援者たちへのサポートを今後一切やめるべきである。
この犯罪的攻撃の後、今やタリバンとオサマは米国当局から重要な容疑者と目されているが、米国はアフガニスタンに対し1998年と同様の軍事攻撃をしかけ、タリバンとオサマが行った犯罪のために何の罪もない何千ものアフガン人を殺すつもりなのだろうか?米国政府は、困窮した貧しく罪のないアフガニスタンの人々を犠牲にするこうした攻撃によって、テロリズムを根絶することができると考えているのだろうか?あるいは、これによってテロリズムがさらに大規模なものになるのではないか?
わたしたちの考えでは、すでに二十年以上にわたって永久的ともいえる惨事に直面してきたこの国において大規模な無差別軍事攻撃を行うことは、なんの誇りにもならないだろう。わたしたちには、そのような攻撃がアメリカの人々の意思の表れだとは思われない。
米国政府と米国国民には、アフガニスタンの打ちひしがれた貧しい人々と、原理主義者ジハディとタリバンとはまったく異なることを知ってもらいたい。
わたしたちは改めて米国の人々たちに対してわたしたちの連帯感と深い悲しみを表明する。しかし、それと同時にわたしたちは、アフガニスタンを攻撃し、その最も虐げられた、困窮にあえぐ人々を殺戮することは、決してアメリカの人々の悲しみを軽くすることにはならないと確信している。わたしたちは、偉大なアメリカ国民が、アフガニスタンの人々と一握りの原理主義テロリストとを区別してくれることを心から望んでいる。米国の人たちに心より同情する。
Down with terrorism! テロリズムを倒せ!
Revolutionary Association of the Women of Afghanistan (RAWA)September 14, 2001
http://watan-jp.hoops.ne.jp/Special/NY_RAWA_Appeal.html