投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 21 日 00:25:21:
【ニューヨーク20日=松浦一樹】
同時多発テロの発生後、短銃やショットガン、化学兵器対応の防護服などが全米で飛ぶように売れている。缶詰や飲料水など、新たな非常事態を想定した備蓄品も買い込まれている。過剰とも思える米国民の反応は、衝撃的なテロに対し首をもたげた強烈な愛国心と、「目に見えない敵」と対峙(たいじ)する不安を物語っているようだ。
ニューヨーク市の軍用品アウトレット「アンクル・サムズ」では、週に10個しか売れなかったガスマスクが、今は日に150個のペースで売れている。普段は全く売れない化学兵器対応の防護服も300着売れたという。
フロリダ州デイトナビーチの銃器店「バックス・ガン・ラック」では、テロ発生後、ショットガンや9ミリ口径の短銃が売れ、実弾も100万発のストックが1週間で底をつく勢い。経営者のフォレスト・バックワルドさんは「湾岸戦争当時並みの売れ行き」と言う。
北東部バーモント州の銃器店「ピジョンズ」では、70年前に銃を手に入れたという90歳の女性が、実弾をたくさん買っていったという。銃職人のスティーブ・ウォーラーさんは「女性は『うちの玄関から知らない人が上がり込んできたら撃つ』と興奮していた」と話す。
米国では事件後、星条旗が至る所に掲げられ、機会あるごとに、第2の国歌とされる「ゴッド・ブレス・アメリカ」が斉唱され、愛国心は高揚する一方だ。
ニューヨーク大のスーザン・アンダーソン教授(社会心理学)は銃器購買の増加について、「米国人は脅威にさらされると、西部劇に登場するカウボーイのように振る舞いたがる」と指摘する。反面、「人々を安全確保に走らせるほど、事件は衝撃的だった」とも。防護服を備えたり、備蓄に気を回したりするのはそのためという。
2700以上の店舗を持つ米最大の小売りチェーン、ウォルマート(本社・アーカンソー州)では、缶詰や水のほかに、ガソリン容器(前年比で8倍)やテレビ用アンテナ(同4倍)も、売れ行きを大幅に伸ばしているという。
(9月21日00:07)