投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 19 日 20:46:20:
【ワシントン19日=林路郎】
19日付のワシントン・ポスト紙は、同時多発テロの報復攻撃のための米軍のアフガニスタン周辺への展開が数週間内にも始まる可能性があると伝えた。米国は、軍展開の最大拠点となるパキスタンとの間で、地上戦作戦を想定した協力計画でも基本合意している。米政府は早ければ週内にも国務・国防総省、情報機関からなる代表団をパキスタンへ派遣、作戦計画の最終調整に入る。
米国防総省が構想中の軍事オプションには、特殊部隊による小規模な侵攻作戦に加え、テロ事件の首謀者とされるウサマ・ビンラーディン率いるテロ組織「アル・カーイダ」のアフガン国内の訓練基地などへの空爆、巡航ミサイル攻撃などが含まれる。
両国の合意事項は、<1>特殊部隊が使用するヘリ基地をアフガン国境地帯に用意<2>アラビア海領海への艦船配備をパキスタンが許可<3>国境地帯に医療施設を緊急に立ち上げる――など。
両国は、パキスタン国内への米軍展開を必要最小限にとどめることでも合意した。ビンラーディンを根強く支持する政治勢力を抱えたパキスタン国内世論に米側が配慮したための措置。
米国務省のバウチャー報道官は18日、アフガンの支配勢力タリバンがビンラーディンの米国への引き渡しを事実上拒否したことについて、「(昨年12月の)国連安保理決議は、公正な裁判が行われる第三国にビンラーディンを追放すべしと定めている」と述べ、必ずしも「引き渡し」にこだわらない考えを示した。タリバンが「ビンラーディンが同時多発テロ事件に関与したことを示す証拠を出せ」と米国に条件を付けた点については、「我々は交渉はしない。決議の履行を待つだけだ」と拒否した。
米政府首脳は「テロリストを支援、保護する国は責任を負う」と明言しており、このままタリバンがビンラーディン保護を続ければ、米国はアフガンでの軍事オプション行使に大きく傾くことになる。
(9月19日20:26)