投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 19 日 18:51:27:
09/19 16:30 「もう戦争はうんざり」 内戦終結間もないタジク 外信84
【ドゥシャンベ19日共同=及川仁】米中枢同時テロで、ブッシ
ュ政権の対アフガニスタン軍事作戦の準備が進む中、米国への協力
を表明したアフガン北隣のタジキスタンは、既に「戦時体制」を敷
いている。同国は一九九七年、五年に及んだ内戦が終結したばかり
。刻一刻近づく「新たな戦争」に不安が渦巻いている。
「もう戦争はうんざり。でも゛隣家が燃えれば次はわが家″。一
体どうなるのかしら」。首都ドゥシャンベの主婦サノさん(51)
は、地元メディアが連日トップで伝える米の軍事作戦準備のニュー
スに心配顔だ。
内戦を戦った親ロシアのラフモノフ政権とイスラム反政府勢力タ
ジク統一野党(UTO)の間で九七年、ようやく到達した和平。し
かし九八年七月、国連監視団の秋野豊政務官が反政府勢力に殺され
、今年四月にもイスラム武装勢力が絡んだとみられる第一内務次官
暗殺が起きるなど、情勢は依然不安定だ。
アフガンのタリバン政権が保護下に置くウサマ・ビンラディン氏
のテロ関与が指摘された直後、タジク政府は「戦時体制」を宣言、
軍、警察に厳重な警戒態勢を指示した。首都の市街にも自動小銃を
抱えた警察官の姿が目立つ。記者のタクシーも一日で三回も停止を
命じられ、書類などの綿密なチェックを受けた。
「タジク政府は反タリバンの『北部同盟』支持。米国の軍事作戦
で緊張も高まっているし、タリバンやビンラディン支持勢力のテロ
を警戒しているのさ」と運転手が解説した。
タジクは緊迫する情勢に伴うアフガン難民流入を警戒し、国境管
理を強化しているが、軍事作戦が始まれば人道的にも難民を押しと
どめることは困難と見られており、タジクなど中央アジア各国は注
意深く情勢を見守っている。
(了) 010919 1629
[2001-09-19-16:30]