投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 19 日 18:41:45:
【ニューヨーク18日=青木伸行】
国連は十八日、二十四日から予定されていた各国首脳らによる総会での一般討論演説を、米中枢同時テロの影響で延期することを事実上、決定した。十九日に正式決定される。一方、同テロに関連、軍事行動を検討している米国は、すでに国連安全保障理事会で布石を打ち、仮に軍事行動に踏み切る場合でも、安保理へは“事後報告”にとどめるものとみられている。
国連加盟各国は、米国が同時テロに関連した軍事行動に踏み切る場合、安保理の場でどのような動きに出るか大きネ関心を寄せている。
米国は、十年前の湾岸戦争でのイラク空爆の際、湾岸地域における平和と安全を回復するために「あらゆる必要な手段をとる」との安保理決議によって、武力行使の“お墨付き”を取りつけた。しかし、湾岸戦争と今回のテロ事件との最大の相違点は、米国が「攻撃」を受けたという点にある。このため、米国は湾岸戦争の時のように安保理の武力行使容認決議採択を求めることなく動くとみられている。
テロの発生によって第五十六回国連総会が一日遅れで開幕した十二日、安保理は同時テロを非難する緊急決議を採択した。
実は、この非難決議の前文には「国連憲章にのっとり個別的、集団的自衛権を認める」との表現が明記されている。この部分は米国の強い要求によって挿入されたもので、「軍事行動を担保した」(国連外交筋)ものであることは明らかだ。
一方、総会での一般討論演説の延期が事実上決まった。一般討論演説には各国から首脳、外相らが大挙してニューヨークに押し寄せ、その機会を利用して二国間会談も行われる予定だった。しかし、ニューヨーク市警察などはテロ後の対応に追われて余力がないうえ、要人が集まればテロの標的になる恐れもあるとの警戒から、国連側も市の事情を優先した。