投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 19 日 18:29:41:
09/18 18:31 ビンラディン氏はどこに アフガンで移動?脱出説も 外信95
米中枢同時テロでブッシュ米大統領に「最重要容疑者」と名指し
されたイスラム過激組織指導者ウサマ・ビンラディン氏(44)の
所在に関し、パウエル米国務長官は十七日、同氏が拠点を持つアフ
ガニスタンに「もういないという兆候はない」と述べたが、国境を
またぐ自前の組織「アルカイダ」のネットワークを持つだけに、同
氏には脱出説も出ている。
ビンラディン氏は一九九六年以降、アフガニスタンを実効支配す
るイスラム原理主義勢力タリバンの保護下、カンダハル、ジャララ
バードなどを拠点にしてきた。今回のテロ事件後、タリバン当局者
は同氏が国内にいると述べている。
十六日付のパキスタン紙ニューズは、同氏が家族とともにカンダ
ハルを離れ「国内の安全な秘密の場所」に移動したと報道した。
国連アフガニスタン特別ミッションの田中浩一郎政務官は「山間
部や森林地帯に隠れれば、軍事衛星などを使っても米国が所在を確
認、攻撃するのは困難」と指摘。「タリバン」の著書があるパキス
タン人ジャーナリスト、アハメド・ラシッド氏も「国内に身を隠す
のは容易。ほかにどこに逃げられるというのか」と述べ、国外逃亡
はあり得ないとの見方を示した。
しかしロシア通信はアブダビ発で十六日、ビンラディン氏が偽造
パスポートで既に脱出、独立国家共同体(CIS)領内に潜伏して
いるとの「うわさ」が流れていると報じた。CIS圏の中央アジア
各国でイスラム原理主義組織が活発に活動していることが「うわさ
」の背景にある。
一方、現在タリバン政権を承認しているパキスタン、アラブ首長
国連邦(UAE)、サウジアラビア三カ国の中では、千五百キロを
超す国境で接するパキスタンに逃げ込む可能性も否定できない。
パキスタン政府は対米協力の姿勢だが、国境地帯にはタリバンと
同じ少数民族のパシュトゥン人が住んでおり、同氏をかくまう環境
は存在する。
サウジアラビアは王室への「聖戦」を呼び掛けた同氏の市民権を
はく奪、UAEも経済繁栄に重点を置いており、両国が同氏保護に
動くことは、まずあり得ない。(イスラマバード、テヘラン共同=
福富正秀、福田泰教)
(了) 010918 1830
[2001-09-18-18:31]