投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 19 日 14:42:17:
【ワシントン18日=林路郎】
複数の米政府筋が18日明らかにしたところによると、米情報機関は同日までに、同時多発テロの実行犯の1人で、1機目の旅客機を操縦してニューヨークの世界貿易センターへ突入したと見られるムハンマド・アター容疑者(当時33歳)が、今年初めに欧州でイラク情報機関の幹部と接触していたことを突きとめた。米当局はイラクの事件への関与を捜査している。
今回のテロ事件で、特定の国家による支援の可能性が浮上したのは初めて。確認されれば、イラクが米国の報復軍事行動の対象になる可能性も出てきそうだ。
米情報機関は現時点で、イラク政府が同事件に関与したとの明確な証拠を握っているわけではない。米政府筋も「何千もの可能性の一つに過ぎない」としている。しかし、米情報機関はアター容疑者とイラク情報機関が接触した事実を確認したという。
アター容疑者が、4機の旅客機をハイジャックした実行犯19人のボス的存在だったとの情報もある。
イラクは、米国が「テロ支援国家」の一つに指定。今回の事件との関連では、「大がかりな仕掛けから見て、首謀者とされるウサマ・ビンラーディン率いるイスラム原理主義組織網だけでは実行不可能で、イラクなどの国家による資金、アイデアの支援が背後にあった」(ジェームズ・ウールジー元米中央情報局=CIA=長官)との見方が有力になりつつある。
世界貿易センターで1993年2月に起きた爆破テロ事件もイスラム原理主義者の犯行とされるが、一部の容疑者にイラクとの接点があったとの指摘もある。
ラムズフェルド国防長官も18日の記者会見で、イラクを名指しすることを避けつつも、「私は複数の国家がこの事件でテロリストたちを支援したとの情報を持っている」と語った。
アシュクロフト司法長官は会見で、「特定の捜査情報についてコメントできない」とだけ述べた。
ブッシュ大統領や米政府首脳は報復攻撃について、「テロリストを資金援助し、勇気づけ、保護する国家」を対象に含めると繰り返し明言している。
(9月19日13:03)