投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 18 日 19:17:11:
09/17 23:29 イスラムと祖国のため戦う 緊張高まる国境のトルカ 外信165
【トルカム(パキスタン北東部)17日共同=田辺宏】「タリバ
ンは既に重火器を要所に配置した。わたしもイスラムと祖国のため
戦う」。閉ざされつつある国境を辛うじて通過し、パキスタン北東
部のトルカムに来たアフガニスタンのザルマルク・ドラザイさん(
19)は、米国との対決の覚悟を口にした。
周辺では、ロケット砲をかつぐパキスタン兵士約二十人が演習を
繰り返す。米国のアフガニスタンへの報復攻撃準備で、緊張高まる
国境の町トルカムを十七日、訪れた。
ペシャワルからトルカムへ抜けるカイバル峠。ここは少数民族が
住む地区で、外国人の立ち入りが制限されている。両側に岩ばった
山がそびえ、道の両側の集落は茶褐色の岩肌に溶け込むようだ。
ドラザイさんは、アフガニスタン東部からペシャワルの友人を訪
ねる途中。「多くの人が事件は米国の陰謀だと考え、戦うと話して
いる。明日帰るが、わたしも戦う」と言い切った。
「わたしの住む所では女や子供がタリバンによって町の外に出さ
れた。まだ水や食糧はあるが、供給はなく、もうすぐ不足する」と
現状を説明。アフガニスタンでの臨戦態勢は急速に整いつつあるよ
うだ。
「昨夜(十六日)、陸軍が攻撃に備え丘の上に対空機関砲を運ん
だ」。護衛で同行したパキスタン国境警備隊員が話す。「数千人規
模で増員が行われている」と続け、パキスタン側も緊迫の度を強め
ていた。
アフガニスタン人のパキスタン入国は十七日、原則禁止された。
閉ざされた国境の門の向こうでは、入国のチェックが厳しく、流れ
が滞り、人だかりと車列ができている。だが、難民の姿は見受けら
れなかった。
「写真撮影は禁止だ」。国境にカメラを向けた瞬間、警備当局者
が制止した。当局者は激怒し、同時に訪れた外国人記者は全員が退
去を命じられ、取材団に一時、緊張が走った。
(了) 010917 2328
[2001-09-17-23:29]