アラブ諸国:米国からの協力要請に多くが消極姿勢〔毎日新聞〕

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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 18 日 11:53:23:

【カイロ小倉孝保】
同時多発テロを受け米国の軍事報復が迫る中、米軍から協力を要請されているとみられるアラブ諸国の多くが消極姿勢を示している。攻撃対象にはテロの「主要な容疑者」が潜伏するアフガニスタンだけでなく、イラクも含まれるとの報道もあり、米国に協力すると、国内のイスラム原理主義勢力の猛反発が予想されるためだ。
サウジアラビアのファハド国王は17日、閣僚評議会後、「米国の対テロ闘争を支持する」と述べたが、協力の具体的中身には言及しなかった。クウェートも同様の方針を示している。
だが、サウジ政府高官は「軍事協力はしたくない。この地域が緊張する事態を回避したい」と述べており、今週中に訪米するファイサル外相は米政府首脳との会談で、テロ・グループ掃討に向けた情報収集などでは協力するものの、軍事協力には難色を示す可能性が高い。
サウジ、クウェート、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦、バーレーンのペルシャ湾岸6カ国で作る湾岸協力会議の幹部も、「後方支援も含め、軍事協力は避けたい」と語っている。
また、アラブ諸国の動向に強い影響力を持つエジプトのムバラク大統領は17日、米国の報復攻撃について「少数の個人を狙い、一国を攻撃すれば、罪のない市民に犠牲が出る。誰がテロを実行したのか、確証がない限り、性急に結論を急ぐべきではない」と慎重な姿勢を示した。
ペルシャ湾岸の安全保障を目的に、サウジ、クウェート、バーレーンなどには米軍基地が置かれている。米軍がアフガニスタンを攻撃する場合、「港湾の使用や資材調達の要請を迫られる可能性がある」(西側外交筋)。また、イラク攻撃の場合には、サウジやクウェートの基地使用要請があるものとみられる。
アラブ諸国には湾岸戦争(91年)を機にサウジに多数の米軍が駐留したことで、イスラム原理主義勢力が反発、これが今回のテロに結びついたとの認識がある。これ以上、原理主義勢力の伸張を防ぎたいとの思いが消極姿勢の背景にある。
[毎日新聞9月18日] ( 2001-09-18-10:45 )

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