国産ロケットH2Aの打ち上げ成功

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投稿者 asahi 日時 2001 年 8 月 29 日 19:29:15:

国産ロケットH2Aの打ち上げ成功

 宇宙開発事業団(NASDA)は29日午後4時、最新の大型国産ロケットH2Aの試験機1号機を、種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)から打ち上げた。第1段、第2段エンジンとも予定通り燃焼、打ち上げは成功した。約30分後にエンジンが燃焼を終えると、管制室で拍手がわいた。2度続けて失敗した初の純国産ロケットH2の改良型で、打ち上げ能力を高めつつ、コストを大幅に抑えた。前回の失敗から1年9カ月ぶりの打ち上げ。午後1時打ち上げの予定だったが、燃料充てんに手間取ったため、3時間延期しての打ち上げになった。実用衛星を積まない試験飛行だが、その成否は日本の宇宙開発の将来をも左右する。
 H2Aは高さ53メートル、重さ約300トン。
 1段目に新型の主エンジン「LE7A」を搭載、電子系統の配線を減らすなどして組み立ての効率化を図り、打ち上げコストをH2の半分程度の約90億円まで圧縮した。世界の宇宙ビジネスに日本が本格参入するための切り札として、期待されている。
 今回の打ち上げでは、エンジンの作動や衛星を包むカバーの分離、衛星の代わりに積んだレーザー測距装置の軌道投入などの状況を、ロケットからのデータや地上観測で確認する。
 エンジンは約30分後に燃焼停止、その10分後に測距装置を軌道に投入。正確な軌道に入ったかどうかは、装置が日本上空を通過する30日朝に判明する見通しだ。
 NASDAのロケット打ち上げは通算32回目。先代のH2は98年2月と99年11月に相次いで打ち上げに失敗。翌年予定していた7号機の打ち上げを中止し、H2Aに絞って開発を進めた。H2Aは00年2月に初号機を打ち上げる計画だったが、LE7Aの地上試験でトラブルが続いたことなどから大幅に遅れた。
 LE7Aは一部の部品に応急対策品を使うこととし、今月25日に打ち上げ日を設定。液体酸素タンク圧を制御するバルブにトラブルが起き、29日に延期された。この日も、推進剤などの充てんに手間取り、打ち上げは3時間延期された。
 1号機が成功すれば、NASDAは来年初め、試験機2号機を打ち上げ、LE7Aの性能を確認。続いて、環境観測技術衛星(ADEOS2)を載せた3号機、03年中には国内初の情報収集衛星も打ち上げる予定だ。
 NASDAと民間会社などとの間での商業衛星打ち上げ契約は、99年11月の失敗前まで20機分あったが、現在は8機分に減っている。(16:43)







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