投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 9 月 12 日 23:20:53:
09/12 18:53 「神の裁き」と歓喜 米にいら立つアラブ民衆 外信139
【カイロ12日共同】米国の力と富の象徴を破壊した十一日の米
中枢同時テロ。イスラム過激派による犯行説が流れる中、パレスチ
ナ情勢悪化にいら立つアラブ各国ではイスラエルを支援する米国に
対する「アラー(神)の裁き」と喜びの声が広がっている。
カイロ郊外のモスク(イスラム寺院)では十一日夜、礼拝終了後
も市民多数が「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と大声を張り
上げた。二十代の男性は「最高の気分。米国がパレスチナ人の気持
ちを理解する良い機会。神よ、さらなる裁きを」と興奮気味。
医師ムハンマドさん(49)は、被害者に同情しながらも「米国
のごう慢な力の外交がこうした結果を生んだ」と話す。ある会社員
宅では男子中学生が、崩れ落ちる世界貿易センタービルのテレビ画
像を見詰め、神への感謝を口にした。
アラブ各国では昨秋のパレスチナ情勢悪化以来、増え続けるパレ
スチナ側の犠牲者に不満は絶頂に。宗教指導者も「イスラエルと米
国に対する聖戦」を公の場で呼び掛け始めた。
失業や貧困、政治的不平等など共通の困難を解決のすべもなく生
きるアラブの民衆。彼らにとってイスラエルと米国を「イスラムの
敵」として憎悪の対象とするのは、格好の不満のはけ口にもなって
いる。
各国政府首脳は米国民への哀悼の意を相次いで表明したが、レバ
ノンやガザ地区のパレスチナ難民キャンプでは事件発生後、住民ら
が銃を乱射して祝うなどお祭り騒ぎに。アラブ民衆の歓喜は隠しよ
うもない。
(了) 010912 1853
[2001-09-12-18:53]
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