★阿修羅♪ 日本の事件1 ★阿修羅♪ |
統合交渉難航の中、朝日生命専務が自殺
“割腹”思わせる横一文字の傷
28日夕、東京都杉並区の自宅寝室で首などを切って自殺しているのが見つかった朝日生命保険の専務、花田宗夫さん(60)=写真。動機は不明だが、財務体質のぜい弱さが指摘されている朝日生命は、東京海上火災保険との経営統合交渉中だった。大詰めを迎え、今後の交渉にも微妙な影を落としそうだ。
28日午後5時すぎ、杉並区浜田山の花田さん方の寝室ベッド脇で、花田さんが首や腹、両手首から血を流して倒れているのを妻(60)が見つけ、119番した。花田さんは病院に運ばれたが、まもなく死亡が確認された。
警視庁高井戸署の調べでは、花田さんは下着姿であおむけに倒れていた。刺し傷は3、4カ所あり、下腹部の傷は「割腹」を思わせる横一文字で、付近から血のついたカッターナイフが見つかった。現場に争った形跡がないことなどから自殺を図ったとみられる。遺書は見つかっていない。
花田さんはこの日午後4時ごろに帰宅、妻に「食事を作ってくれ」と頼んだ後、寝室に入った。同7時からは本社で開かれる会議に出席する予定で、自宅マンション前に運転手と車を待機させていた。
花田さんは昭和39年に朝日生命に入社。藤田譲社長とは同期入社で一貫して営業畑を歩み、法人営業局長などを経て、平成12年4月から社長に次ぐナンバー2の専務営業総局長を務めていた。
大手生保5位の朝日生命は、低金利や株価低迷により逆ざやや株式の含み損を抱え、財務体質の強化が課題になっている。局面打開に向け、東京海上に営業網を譲渡することを柱とする経営統合交渉が続いているが、決定期限の今月末を控え、双方の隔たりは大きく難航しているという。朝日生命広報部は、「当社の経営にとって重大な損失。故人は直接の交渉当事者ではない。東京海上との交渉は粛々と進めていく」。
一方、関係者の中には「営業面での苦悩を一身に引き受け、心労が重なっていたかもしれない」との指摘もある。
ZAKZAK 2002/01/29
http://www.zakzak.co.jp/top/t-2002_01/2t2002012909.html