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ひったくり男、「困るだろう」と保険証など玄関先に返却
兵庫県尼崎市内で主に高齢の女性を狙ってひったくりを繰り
返したとして、窃盗容疑で県警に逮捕された同市崇徳院2丁目、
元タクシー運転手花城清光容疑者(61)が、盗んだ品物の
うち健康保険証やキャッシュカード、市バス優待券などを、
被害者の自宅に返しに行っていたことが4日、わかった。
花城容疑者は「困るだろうと思ったから」と供述していると
いう。県警はこの日までに、同容疑者の余罪を神戸地検尼崎
支部にすべて送検し、捜査を終えた。
調べでは、花城容疑者は昨年4月から今年3月にかけて
尼崎市内でひったくりを重ね、16人から現金計約72万円、
かばんなど計135点(24万円相当)を盗んだ疑い。
被害者はすべて女性で、うち14人は68歳から87歳の
高齢者。被害者の後ろから徒歩で近づき、ひったくりの後、
そばに止めていた自転車で逃走していた。
だが、同容疑者はこのうち、健康保険証などから住所が
分かった被害者5人に対しては「かわいそうだ」として現金
だけを抜き取ったうえで犯行当日の夜、自転車で被害者宅に
行き、健康保険証や病院の診察券、生命保険証書などを
スーパーのポリ袋に入れて玄関先に置いていた。
被害者の中には、自宅を知られて不安になり、玄関の鍵を
交換した人もいるという。(23:51)