“夜ばい疑惑”で一躍、時の人となった自民党の山崎拓幹事長(65)が絶体絶命のピンチに陥った。24日発売の「週刊文春」が山崎氏の別の愛人女性の赤裸々な告白を掲載、山崎氏が行った数々の変態プレーや暴言などを暴露したためだ。相次ぐ愛人報道で、野党はもちろん、自民党内でも山崎氏の幹事長更迭論が強まっているが、次期衆院選での当選を危ぶむ声すら出始めている。
週刊文春が「元愛人の赤裸々手記 山崎拓『変態行為』懇願テープとおぞましい写真」と題して報じた記事とは、山崎氏が先に同誌が報じた25歳の愛人とは別の女性を愛人として囲い、数々の変態プレーなどをしていたというもの。
平成4年、福岡でのホステス時代に山崎氏と知り合ったというA子さん。山崎氏の子供を2度中絶したことや、山崎氏との放尿プレー、さらには山崎氏がA子さんの母親を交えた3人でのセックスを懇願したことを「変態行為」として暴露。
「俺は議員じゃなかったら、絶対AV男優になるんだ」が山崎氏の口癖だったとし、同6年には当時、自民党筆頭幹事長だった山崎氏が8月に中国、11月に米国、12月に台湾へ外遊した際にA子さんを同行させたという。
結局、2人の関係は昨年11月まで約10年にわたって続き、別れる際には“退職金”として500万円を渡したという。
永田町には、23日昼ごろから同誌のコピーが出回り、与野党問わず、この話題で持ち切りに。28日には小泉政権の行方を占う参院新潟補選などトリプル選挙が控えているだけに、与野党幹部が影響などについて会合や電話で慌ただしく意見交換を行った。
当の山崎氏も23日午後、都内の事務所で山崎派幹部と対応策の緊急協議を行ったが、山崎氏は事実関係を否定、同誌が発売された場合には告訴することを決めた。
ただ、山崎氏をめぐる情勢は極めて厳しい。民主党の鳩山由紀夫代表は「山崎氏は生き残れず、そうなれば小泉政権も崩壊だ」と山崎氏が政権の致命傷になると指摘。
自民党の青木幹雄参院幹事長と野中広務元幹事長も同日夕に会談し対応を協議したが、自民党有力議員はこう打ち明ける。
「山崎氏は事実関係を否定し、文春を告訴すると言っているそうだが、文春サイドは記事に掲載できなかった写真やメモなど、いろいろな証拠を持っていると聞いている。もはや、幹事長を続けるのは厳しいだろう」
公明党幹部も「極めて深刻な事態。(女性問題は)創価学会の婦人部が最も嫌うところ。28日の選挙戦にも大きな影響が出る。後は自民党内でどのような判断をするかだ」と突き放す。
幹事長交代は「時間の問題」と言えそうだが、「山崎氏が置かれた厳しい立場は、幹事長交代では済まない」というのは自民党有力筋の1人。
「実は山崎氏の芙美子夫人がかなり激怒しているそうなんだ。数年前に文春が山崎氏の愛人報道をした際には、夫人は山崎氏とともに支持者の家1万軒を回ってお詫び行脚を行ったが、今はその執行猶予期間中。にもかかわらず、こんな問題を起こし続けていただけに、後援会にも『選挙は大丈夫か?』との動揺が広がっているんだ」
党内からの交代要求にも耳を貸さず、山崎氏の幹事長続投を宣言してきた小泉首相だが、果たしてどのような判断を下すのか。