03/20 16:29 「噂の真相」編集長に有罪 記事めぐる名誉棄損 社会74
共同
月刊誌「噂(うわさ)の真相」の記事をめぐり、名誉棄損罪に問
われた同誌編集長岡留安則被告(54)に対し、東京地裁は二十日
、懲役八月、執行猶予二年(求刑懲役十月)の判決を言い渡した。
岡留被告は一九九三年六月号と九四年一月号の同誌で、推理作家
の和久峻三さんやマーケティングコンサルタントの西川りゅうじん
さんが、自著を他人に書かせているかのような記事を掲載したとし
て在宅起訴された。
判決理由で木口信之裁判長は「和久さんらが著書を実際に自分で
書いているかどうかは、当然読者が関心を持つ」と指摘。記事の一
部を「公共の利害に関する事実に当たる」としたが「同じ記事の中
には、和久さんらの活動と無関係な私生活に関する内容もあり、全
体として名誉を傷つけたのは明らか」と述べた。
さらに「記事は風聞やうわさといった表現形態を取っているが、
読者にはそのような事実が存在する印象を与える。裏付けを取らな
い取材の仕方はずさんで粗雑というほかない」とした。
弁護側は「検察批判記事を書いたことへの報復で、恣意(しい)
的で違法な起訴」と公訴棄却を求めていたが、木口裁判長はこれを
退けた。
記事を執筆した編集部員(36)には懲役五月、執行猶予二年(
同懲役六月)とした。
(了) 020320 1629
[2002-03-20-16:29]