北九州市のマンションで17歳の女性を約半月間、監禁し、爪をはがせるなどの暴行をしていたとして、小倉北署は7日夜、40歳前後の男女2人を傷害と監禁の疑いで緊急逮捕した。女性は小学5年生のころから2人と同居していたが、軟禁に近い状態だったとみて2人を追及する。調べに、2人は住所、氏名を含め完全に黙秘している。
調べでは、2人は2月15日夜〜3月6日、北九州市小倉北区東篠崎1のマンション一室に女性を監禁し、2月19日ごろ「足の爪を自分ではげ」とペンチを渡して右足親指の爪を自分ではがさせたり、首を縄で絞めるなど1カ月のケガを負わせた疑い。
6日朝、女性がマンションから北九州市門司区の祖父(69)宅に逃げ込んだ。女性は詳しい話を避けたが、祖父が警察に通報。男女2人が7日夜、女性を連れ戻そうと祖父宅に来たところを、小倉北署員が逮捕した。
小倉北署によると、女性は、小学5年のころ、父親と住んでいた自宅にこの男女が現れ、同居するようになったと話している。間もなく父の姿がなくなり、以後、行方不明になっているという。男女2人は女性と一緒に小倉北区内を数回転居した。その間、女性は中学校には時折、通った。家の玄関が施錠されたわけではなかったが、日中の大半は男女2人が家にいたという。
女性は2月15日、いったん祖父宅に逃げ出したが、男女2人が現れ、祖父に「あなたの息子からこの子を18歳まで育てるように頼まれている」と話し、泣き出した女性を連れ去ったという。(毎日新聞)
[3月8日12時1分更新]