★阿修羅♪ 地震3 ★阿修羅♪ |
いつの間にか、こんな大事が起きていたのですね。ぜんぜん気づかなか
った。
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身近な冬の風物詩だったミノムシが、全国で急速に姿を消している。
代表的なミノムシの「オオミノガ」が外来種のヤドリバエに寄生されて
絶滅しかかっているためで、高知大の調査では、都市部で9割以上の寄
生率となっていることが確認された。本来は樹木の新芽を食い荒らす害
虫だが、日本人には古来からなじみが深く、すでに3県が絶滅が心配さ
れる「絶滅危惧(きぐ)種」に指定するなど、保護の動きも広がってい
る。
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オオミノガは関東以西に分布。5月下旬から6月にかけて羽化し、メ
スがミノの中に産卵する。ふ化した幼虫が「ミノムシ」。秋から冬にか
けて、街路樹や庭木に長さ5センチほどの紡錘形のミノが下がる風景は、
小学校の教科書などにもしばしば取り上げられてきた。俳句の秋の季語
にもなっている。
このガが急速に減り始めたのは1995年ごろから。九州大大学院の
嶌洪(しまひろし)教授が同年、ガの幼虫に寄生して食べてしまう「オ
オミノガヤドリバエ」を発見した。十数年前、街路樹の葉の食害対策と
してガの駆除のために中国で導入された同国南部から南アジアに生息す
るハエで、日本へどうやって入ってきたかは不明だという。
高知大農学部の荒川良・助教授は、高知県内でオオミノガの生態調査
を実施。都市部では、99年から2000年にかけて高知市で採集され
た43個のミノムシのうち21個(48・8%)が寄生され、南国市で
は198個のうち121個(61・1%)が、野市町で35個のうち8
個(22・9%)が寄生されていることが分かった。
ところが2000年から今年にかけては、高知市ではミノムシを採集
すら出来ず、南国市で715個のうち689個(96・4%)、野市町
で276個のうち259個(93・8%)と、寄生率はいずれも9割以
上に達していた。一方、農村部の佐川町や大方町などではほとんど寄生
されていないオオミノガの群集が見つかった。
荒川教授は「ミノムシが完全に絶滅することはないだろうが、以前の
ようにどこででも見られるということはなくなった」と話す。
絶滅の危険のある生物を指定する自治体発行のレッドデータブックに
も、ここ1、2年でオオミノガの名前が登場し始めた。
宮崎県は昨年発行の「宮崎県の保護上重要な野生生物」で絶滅危惧2
類(今後とも大幅に分布が狭まったり、さらに個体数の減少が予想され
るもの)に指定した。
今年発行のものでは、徳島県で「平野部ではすでにほぼ全滅状態」と
して1類(絶滅の危機にひんしているもの)に、福岡県でも2類に指定
された。また、高知県では来年発行のレッドデータブックで2類に準ず
る準絶滅危惧種に指定することを決めており、三重県では2005年発
行予定のリストで指定を検討する「調査対象種」としている。
首都圏でもオオミノガはほとんど見られなくなったが、東京都や神奈
川県では「データが入手できない」などの理由で、ガについてはレッド
データブックの対象外にしている。(読売新聞)
[12月14日16時3分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20011214-00000506-yom-soci