【ワシントン1日共同】
米航空宇宙局(NASA)は1日、火星の表面近くに大量の水があることが、火星を周回している無人探査機「マーズ・オデッセイ」の観測データで分かったと発表した。
オデッセイによるガンマ線や中性子の観測データから、火星南極周辺の地表のごく近くに、大量の水素があることが判明。これが、氷の存在を示すものと考えられた。
火星の南極に氷が存在し、かつて火星の温度が高かった時代には表面を水が流れていたらしいことがこれまでの観測で分かっていたが、オデッセイのデータは、水が、考えられていた以上に広範囲に存在することを示唆しているという。
また、オデッセイの赤外線センサーやカメラなどの機器が正常に機能していることも確かめられたという。
オデッセイは昨年4月初めに打ち上げられ、同10月に火星周回軌道に入った。一週間ほど前から、本格的な火星表面の観測を開始していた。