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日本人地震学者の弟子がコンゴ大噴火を予知、大惨事回避
コンゴ(旧ザイール)東部のニラゴンゴ山が今月17日に大噴火し、中心都市ゴマを
襲ったが、現地の学者が直前に噴火を予知し、大惨事は避けられた。この学者は日本の
東北大教授の「弟子」で、現地では「科学の勝利」として大きな話題になっている。
噴火の3日前、コンゴのブカブにある自然科学研究センターのデュドニネ・ワフラ博
士(48)は、ゴマのラジオ局に出向いて「噴火が極めて近い」と市民に注意を呼びか
けた。77年の大噴火では2千人の死者を出したが、今回の犠牲者ははるかに小さい見
通しだ。溶岩流の速度が低かったなどの好条件はあったが、噴火の予知がゴマで「科学
の勝利」と評価されている。
博士は、東北大学で学び、桜島や伊豆大島などを訪れた経験をもつ。指導したのは、
東北大の地震・噴火予知研究観測センター長の浜口博之教授(62)だった。地震・火
山の専門家である浜口教授は72年以来ニラゴンゴ山を20回以上訪れており、同山の
権威として知られている。
ゴマには、94年のルワンダ大虐殺後に、日本の自衛隊が平和維持活動(PKO)で
派遣された。この時に浜口教授は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の依頼で、
ニラゴンゴ山に地震の観測機器を設置した。しかし、これらの機器のほとんどが、その
後の混乱と内戦で持ち去られたり破壊されたりしていた。
教授は昨年2月に同山を訪れた時、噴火が近いとみて、マグマをよく観察するなどの
観測を怠らないようにワフラ博士に助言していた。
ワフラ博士の噴火予知について、「地道に観測してきた成果を、社会に還元できたの
ではないかと思っている」と浜口教授は話す。教授自身も噴火後、山の状況を分析する
ため、ゴマ市に招かれてキガリに滞在中。「日本の科学者が調査にやってきてくれる」
と、地元を支配する武装勢力の記者会見でも話題になっている。
「マグマの流出は止まっているが、地震活動がどこで起きているのかを確認するまで
安心できない」。地震計を携えた浜口教授は28日、現地入りする。
http://www.asahi.com/international/update/0128/001.html