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海水温上昇で豪グレート・バリア・リーフが危機
2002.07.25
Web posted at: 17:46 JST
- CNN
オーストラリア・タウンズビル(CNN) 世界最大のサンゴ礁帯が広がる、オーストラリア東岸北部のグレート・バリア・リーフで、地球温暖化現象による海水温上昇でサンゴの死滅が強く危惧(きぐ)されていることが分かった。
調査した豪州海洋学研究所(AIMS)は今後、サンゴが海水温の変化にどの程度適応できるかを確認する計画だが、楽観的な材料は得られない可能性が強いとしている。
AIMSによると、この地域の昨夏の海水温は過去最高水準を記録。さらに、海水温地図を作製し世界のデータと比較などしたところ、今年の海水温は1870年以来最も高いと考えられるという。この海水温上昇は、今年のエル・ニーニョ現象にも結びつき、サンゴに大きな被害を与える恐れが強い。
この地域の海水温は、過去1世紀にわたって0.5度程度しか変化していないと考えられている。しかし、サンゴは1─2度の変化にも耐えられないため、高い海水温に適応できず、多くのサンゴが死滅する恐れが高い。高い海水温に適応したとしても、長期的な視点でみればサンゴが危険にさらされていることに変わりはない。AIMSは現在、サンゴが海水温の変化にどの程度、適応できるかを調査している。
グレート・バリア・リーフは、オーストラリア大陸東北部沿岸部に約2千キロにわたって広がる、海洋生物の宝庫。約600余りのサンゴ礁が散在し、日本を含め世界中からダイバーや観光客が毎年数万人訪れる。
豪州政府は同地域の環境保護のため、厳しい規則を打ち出しているが、25日にはマレーシアの貨物船が昨年、この地域のサンゴを破壊し、海水汚染を引き起こす事故を受け、サンゴを保護するための航行を制限する方針を発表した。