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三宅島有毒ガス、東京ドーム4千杯…帰島のめど立たず
火山活動開始から間もなく2年を迎える伊豆諸島・三宅島から出た有毒の火山ガス「二酸化硫黄」が、合計で1500万トンに達したことが、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の調査でわかった。体積は東京ドーム4000杯以上になり、世界的にも前例のない事態。今後の推移を予測するのも難しく、島民約3800人の帰島のめどはたたない。
三宅島では、2000年6月26日から火山活動が活発化。同年9月4日までに全島民が島外に避難した。現在、活動は全体的に沈静化しつつあるが、1日あたり5000―2万トンの二酸化硫黄を含む大量の火山ガスが放出され続けている。同研究所地質調査総合センターの風早康平・深部流体チームリーダーらが、2年間に放出された二酸化硫黄の総量を計算したところ、計1500万トンにのぼっていることが判明。体積だと約51億立方メートルになる。
1日あたりの平均放出量は、2000年8月の観測開始から同年末までが4万2000トン、昨年上半期が2万7000トン、下半期が1万6000トン、今年は1万3000トン前後。イタリア・シチリア島のエトナ山(4000トン)、鹿児島県の桜島(2000トン)などに比べると格段に多い。
二酸化硫黄は、無色で刺激臭のある気体。5―10ppmでせきが出て、30ppmで呼吸困難に陥る。三宅島では、南東部の空港付近で7・7ppm、北東部で7・4ppmなど、高い濃度が続いている。
風早さんは「エトナ山は1000年以上、二酸化硫黄を放出し続けており、三宅島について予測するのは不可能だ」と話している。(読売新聞)[6月24日10時12分更新]