★阿修羅♪ ★阿修羅♪ |
|
次へ | 前へ |
相対性理論に破れはあるか? 宇宙ステーションで検証へ
2002.06.05
Web posted at: 05:06 JST
- CNN
(CNN) 国際宇宙ステーションに極めて精密な原子時計を設置し、アインシュタインの難しい理論を検証しようという試みが計画されている。その理論は、特殊相対性理論と呼ばれるもの。広く成り立つことが知られているが、最近の研究によると、宇宙空間では必ずしも成り立たないのではないかとみられている。
アインシュタイン特殊相対性理論では、等速で直線運動をしている人にとっては、その速度と無関係に同じ物理法則が成り立ち、しかも光の速度は一定であることが要請される。
言い換えると、部屋の中で立ってコイン投げをしても、等速で走る電車の中で立ってコイン投げをしても、コインを投げた人から見ると、コインは真っ直ぐ落ちることを意味する。
同様に、時計が時の刻む速さが地球上どこにいても同じ、と要請されるのだが、素粒子物理学などの最新の成果によると、この理論は、無重量の宇宙空間では必ずしもなりたたないかもしれないという。
そこで、インディアナ大学ブルーミントン校のアラン・コステルキー教授は、極めて正確な原子時計を国際宇宙ステーションに置き、時の刻みが地球に置いた原子時計と比べて差が出ないかどうか調べる計画だ。同教授によると、原子時計は、例えていうと「最も近い恒星(約4光年離れている)までの距離をインチ単位で計れるほど正確なもの」を使う。
同様の実験は地球上ではできないが、宇宙ステーションの自転角速度が早く、地球の自転の向きとはずれていることで、可能になるという。
同教授は「もし差が検出されたら、自然は特殊相対性理論ではない別の理論――おそらくそれを補足するような理論に従っていることになる」と話す。
特殊相対性理論はまた、どんなロケットでも光速を超えられないことを要請し、これはタイムマシンや、瞬間移動をするワープマシンが理論的に存在できないことを意味する。同教授は「もし差が見つかっても、『Beam me up, Scotty』(映画「スタートレック」で、カーク船長がスコッティ機関士にワープを命じる言葉)とはいきません」と話している。