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「天の川」に激しい過去 球状星団と衝突、壊していた
2002.06.04
Web posted at: 08:34 JST
- REUTERS
ニューメキシコ州アルバカーキ(ロイター) 我々が住んでいる銀河系がかつて、球状星団と衝突して、その球状星団の構造を一部を壊していた証拠が見つかった。銀河系は、夏の夜は「天の川」として親しまれているが、意外と激しい過去を持っていたことになる。
ドイツ・マックスプランク天体研究所のエバ・グレーベルさんらは、アルバカーキの南東にあるアパッチポイント天文台の特別なカメラで、地球から7万5000光年離れた「パロマー5」と呼ばれる球状星団を撮影した。
すると映像に、球状星団の星のかたまりから伸びた長い「しっぽ」のようなものが写っていることがわかった。「しっぽ」の長さは、見かけは満月の20倍の長さにもなる。
この球状星団は120億歳という古いもので、1万個の恒星からできている。我々の太陽系は銀河系の公転面(星が多数集まっている部分)内にあるが、このパロマー5は公転面からははずれていて、銀河系の公転面にほとんど垂直な固有運動をしている。
そしてあるとき、パロマー5は銀河系の公転面に突っ込んだ。星団とはいっても、星と星の間隔はかなり離れており、公転面とぶつかっても星と星が衝突することはないが、銀河系が持つ引力の影響で球状星団の構造が崩れた。
「しっぽ」はその際にできたもので、グレーベルさんは「銀河系が球状星団を壊した様子が捕らえられたのは初めてのこと」と話している。
グレーベルさんと同研究所のミヒャエル・オデンキルヒェンさんは「パロマー5以外にももっと銀河系と衝突した球状星団はあるかもしれない」と話している。
そういう衝突が太陽系の近くで起きたらどうなるか気になるが、グレーベルさんによると「あと数十億年は起きない」とのことだ。