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政府の地震調査研究推進本部(本部長・遠山敦子文部科学相)は、近い将来起きると予測される東南海、南海地震に備え、観測体制を大幅強化する方針を決めた。
2つの巨大地震は、今後30年以内に40―50%の確率で起きるとされているが、想定震源域のほとんどが海域のため、観測体制が十分ではなかった。東海地震に準じた観測網を数年以内に構築することを目指すという。
東南海、南海地震は、東海沖から四国沖にかけて延びる「南海トラフ(くぼみ)」沿いの海域で、90―150年周期で繰り返し発生してきた。東海地震を含めた3地震が集中発生した江戸時代には、2万人以上が死亡した。最近では、1944年(東南海)と46年(南海)に発生し、いずれも1000人を超える死者が出ている。
95年の阪神大震災以降、2000年の鳥取県西部地震、2001年の芸予地震と西日本で大地震が相次いでおり、地震学者は、次の東南海、南海地震の前触れと考えているが、二つの巨大地震に関しては、震源域での日常的な地震活動や地殻変動の様子さえも分かっていない。
このため、推進本部は今年度中に具体的な調査観測強化計画を策定することを目標に、現在、気象庁や海上保安庁、大学などと検討を重ねている。ケーブル式海底地震計や自己浮上式の海底地震計、海上保安庁や名古屋大などが海底用に開発した地殻変動観測装置などを、震源域全域をほぼカバーするように設置する案が有力視されている。
(5月28日14:42)