「震源カタログ」を更新 気象庁
気象庁は関東大震災など古い地震の震源記録の精度を高めるため、192
3−64年の地震の一部を、当時の観測条件や学説を参考にデータを再計算
し新たな気象庁震源(震源カタログ)として更新した。
この結果、学説で1923年9月1日午後零時3分に起こったとされてい
た関東大震災の大きな余震(M7・3)が初めて公式に記録され、鳥取地震
(43年)、南海地震(46年)など大地震の震源位置や深さも修正され
た。
同庁は、電子計算機導入以前の古い観測記録を再計算した震源カタログを
82年に作成したが、23年8月から25年末までのデータは修正が難しく
当時の震源記録のままだった。
当時の観測機器には振り子時計など振動に弱く精度が低いものも多かった
ため、気象庁は再計算の前に学説などを参考に観測地点ごとのデータを修正
し、信用度の低いデータは除外したという。
今回再計算した約80の地震のほぼすべてが震源の位置、深さを書き換え
られ、中には緯度で最大約30分、経度で最大約20分も修正された地震も
あった。
同庁地震火山部は「一つ一つデータ修正を重ねる作業は大変だが、今後さ
まざまな研究に使ってもらえるよう早く新カタログを完成させたい」として
いる。
http://www.sankei.co.jp/news/020419/0419sha050.htm