「銀河鉄道」ならぬ初めての「宇宙鉄道」が、地球周回軌道上の国際宇宙ステーションに敷設され、15日、全長約2.7メートルの貨車が試運転に成功した。
新たに設置された全長約13メートルのけた構造の中を走るもので、米航空宇宙局(NASA)によると、建造費は1億9000万ドル(約250億円)。貨車は、ステーションの増設工事や修理の際に資材を運ぶのに使われる。将来、けたは100メートル以上に延びる予定で、効率的な運搬手段として期待されている。
試運転は秒速0.5センチ(時速18メートル)という超低速で始まり、同1センチ(同36メートル)まで加速。5メートルほど進んだところで止まったが、NASAは手動運転に切り替えて無事終了させた。貨車の最高速度は時速90メートル。今回の停止は、地上だと1トンもある貨車が、宇宙空間のレールから1万分の5ミリほど浮き、コンピューターに事故情報が送られたためとみられている。(14:30)