(回答先: 国債、格下げは不可避=小泉改革、一段と困難に(時事通信) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 2 月 13 日 21:52:54)
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは13日、日本国債の格付けを引き下げる方向で見直すと発表した。一段階でも格下げされれば先進7カ国(G7)ではイタリアを下回り最低となる。日本国債暴落の悪夢が、ますます現実味を帯びてきた。
日本国債の格付けは現在「Aa(ダブルエー)3」。一段階の格下げで「A(シングルエー)」となれば、赤字大国の代表格だったイタリアを下回る。ムーディーズ幹部は「今後1カ月から3カ月の間に決定する」と話しているという。
先進国が「A」格に落ち込むのは異例の事態。今後、国債相場は下落(利回りは上昇)し、政府は不況下の金利高に直面しかねない。塩川正十郎財務相は先週末の先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議で「構造改革と景気回復の両立」を強調したが、実現は極めて困難になってきた。
国債の格下げ方針が示されたのは、政府部門の信用リスクが高まっているためだ。
今後、政府が国債格下げ防止のために国債発行抑制を強化すれば、デフレ圧力は強まる。構造改革が速やかに進まなければデフレは克服できず、塩川財務相がG7会議で公約した「2003年度、GDP1%成長」の達成に赤信号が点る。
一方、1%成長達成のために従来の方針を転換し、国債発行による財政拡大に踏み切れば、今度はやはりG7会議で塩川財務相が断言した「国債発行抑制」を裏切ることとなる。そうなれば日本政府の信頼は一気に吹っ飛び、国債暴落の引き金をひきかねない。
ムーディーズは「政府がデフレに対処する効果的な政策を打ち出すのに時間がかかるほど、経済問題の解決が困難になる」と指摘しており、政府のデフレ対策の内容が失望を招いた場合、国債格下げに踏み切るのは確実の情勢だ。
塩川財務相は同日、格下げ見直しについて「それは困る」と述べるにとどまった。
ZAKZAK 2002/02/13